リレー・エッセイ
 
いろいろなキューバが見えてくる
 
Vol.3 「カトー教授のキューバ美術講座」 その1

カトー教授
「インストレーション(舟)」
作 者
カーチョ(アレックス・レイバ)
素 材
合板、木
場 所
アシジのサン・フランシスコ修道院会場
第7回ハバナ・ビエンナーレ展示作品
 
 このHPをごらんの皆さん、元気にキューバしてますか? 今回から始まる「キューバ美術」のカトラー・対応コーナーです。キューバ美術ならわかった、でも「カトラー」て何だ、と聞くひともいますよね(実は誰も知らなかったりして、トホホホホ)。
 ではちょっと恥ずかしいけどお答えしましょう。ひと頃アムラーとかシノラーという言葉が使われていましたよね。その発想の応用で、カトー教授の(熱狂的な?)ファンのことを「カトラー」と言います。(そんな人どこにもいないって...ウソ! マジ?)
 もちろん、カトラーのほとんどがカトー教授と同じくラテンアメリカの美術や映画、音楽の大ファン。特にキューバ美術が面白そう、キューバ美術についてもっと詳しく知りたい、という人が多いのです。(カッテにきめつけるなって言われてる...グスン)
 まあ需要のあるところ、供給もあるということで、今回からHPにキューバ美術講座をひらくことになりました。だって、誰も学校の講義聞きにきてくれないんだもん。まあキューバの濃く〜て甘いコーヒーでも飲みながら、このカトラー・コーナーを覗いて見てください。試験はないけどレポート課題はあるぞ! 皆コメント送ってね。授業評価じゃ。
 
 ところでカトー教授って誰? と聞く人にヒントだけあげましょう。正体丸出しにしてしまうと神秘性と権威がなくなるから、ヒントだけね。 (どちらも最初からないってか)
 そもそもカトーの家系はローマ時代にさかのぼり、第二次ポエニ戦争以来、武人としてまた政治家として活躍したマルクス・ポルシウス・センソリウス・カトー(紀元前234〜149)に発する由緒あるものです。(人名事典には必ずのっているよ、気になる人はチェックしてちょ〜)その末裔が日本人女性の美しさに誘われて日本にきてしまった、というわけ。だからラテンの血いっぱい持っているオトコで、昼夜子づくりにはげんでいます。(全国のカトーさん、みんなラテンの血持っているからガンバッテいるよねー) 
 こんなところでいいかしら。まだ最初だもんね。(ウソはすぐばれるし−)

 では、早く本題に入れとせっつく人もいるから(コワ−)話しを始めましょう。時々横道にそれることもあるけど許してね。ではまず今回は最近取材してきた現代美術の祭典、第7回ハバナ・ビエンナーレについての報告から。
 その前にまずその歴史を辿ってみたいんだけど。このHP見る人の中には若い人も多いはずだから、すこし歴史意識を持ってほしいんだよね。(あぁ、もう説教調子になっている。教師っていや。でも教養って大事だからさー、ガマンしてよ)
 第1回ハバナ・ビエンナーレ(以下、字数節約のため”HB”と表記します。鉛筆みたいだね。)が開催されたのは1984年のこと。この時の招待作家はラテンアメリカ・カリブ圏地域出身者に限られてはいたんだけど、22ヵ国から800人の作家が集まり2000点の作品が展示されるという国家の威信をかけた大規模なものでした。続く第2回HBは1986年に開催されたけど、この時はアフリカ、中近東、アジアといった第三世界全体に地域を広げ、56ヵ国から700人の作家が招待されました。
 どうして地域を拡大かというと、それまで現代美術の国際的イベントというとどうしても欧米を中心としたもので、第三世界にどんな現代美術があるかさえ誰も知らなかった時代だったことが背景にありました。だから第1回HBがラテン・カリブの地域限定だったけど、国際美術市場から無視されてきた多くの現代美術作家の情報を集めて出品作家を選考し、輸送費や保険の問題など経済的にも苦しい中で全てをクリヤーして国際展を開催したことは画期的なことだったわけ。そこでこれまで国際美術の最前線で発表するなんてことは夢の中の夢でしかないと思っていた他の第三世界の美術作家たちも、是非参加させてほしい、と手を挙げてきたのです。
 こうしてカリブの小国キューバが一躍第三世界の現代美術の一大拠点という地位を獲得してしまったんだね。この結果はまた政治的にも第三世界のリーダーとして発言力を蓄えておきたいキューバ政府(カストロ首相まだ頑張っていますよね)にとっても重要な意味を持つようになりました。あれ、もう紙幅がない。では続きは次回ということで。
 Hasta pronto. チャオ チャオ。
(C)Photo by K.Kato 2000.
(続く→その2
 
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